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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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安全情報メモ61Safety information

61)労働災害(熱中症)

 第12次労働災害防止計画(労働衛生関係)(平成25年度〜29年度)における重点とする健康確保・職業性疾病予防対策として、メンタルヘルス対策、過重労働対策、化学物質による健康障害防止対策、腰痛・熱中症対策、受動喫煙防止対策が挙げられています。

 ここでは、熱中症対策について紹介します。
「職場での熱中症による休業4日以上の死傷者の数を平成24〜24年度の合計比で20%以上減少させる」ことを目標とし、次の2項目に取り組んでいます。
 ・屋外作業に対する規制の導入の検討
 ・熱中症対策製品の客観的評価基準の策定

 図1は熱中症による死亡者数の推移を示したものです。安全情報メモ23 熱中症予防(WBGTの活用)(2013.8.5)より転載しています。
 平成22年は記録的な猛暑により死亡者が多発(47名)しましたが、その後、平成23年(18名)、24年(21名)と例年と変わらない状況でした。平成25年度の死亡者数は2014年3月13日現在、確定していないようです。

図1.熱中症による労働災害死亡者数推移(出所:厚生労働省公表データを基に当事務所にて作成)

 
 環境省が作成し、公表している「熱中症環境保健マニュアル(2011年5月改訂版)」によると熱中症は次のように定義されています。
 熱中症は---
   ・高温環境下で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内 の調整機能が破綻するなど
    して、発症する障害の総称です。
   ・死に至る可能性のある病態です。
   ・予防法を知っていれば防ぐことができます。
   ・応急処置を知っていれば救命できます。

 厚生労働省は都道府県労働局長宛てに平成25年5月21日付け、基安発0521第1号「 平成25年の職場での熱中症予防対策の重点的な実施について」を発出しています。
 概要は次のとおりです。
   
職場での熱中症予防対策については、平成21年6月19日付け、基発第0619001号「職場における熱中症の予防に
 ついて」(以下、「基本対策」という。)により示しているところであるが、平成24年の職場での熱中症による死亡
 者数は21人と依然多くの方が亡くなっていることから、基本対策で示している熱中症予防対策の的確な実施が必要で
 ある。 さらに、平成25年の暖候期(6〜8月)は、平年より高めの気温となることが暖候期予報で予想されている 
(解説の1参照)ほか、計画停電は回避されたとはいえ、夏の電力需給の逼迫のおそれもあることから、屋内の熱中症の
 発生も懸念されるところである。 以上を踏まえ、平成25年の職場での熱中症予防対策については、建設業及び建設現
 場に付随して行う警備業(以下、「建設業等」という。)並びに製造業を対象業種として、基本対策のうち、特に下記
 の事項を重点的に実施することとするので、関係事業場等に対する的確な指導等に遺漏なきを期されたい。また、建設
 業等及び製造業以外の事業場についても、管内状況に応じ、必要な啓発・指導を実施されたい。 なお、平成24年の職
 場での熱中症による死亡災害の発生状況及び記録的な猛暑となった平成22年の職場における休業4日以上の熱中症の
 発生状況については、別紙1のとおり取りまとめたので、業務の参考とされたい。 おって、関係団体に対しては別添
 のとおり要請を行ったので、了知されたい。(解説、別紙、以下の本文省略)

 

 厚生労働省は上述の基安発0521第1号の中で、次のように指摘しています。
 
 
平成24年に発生した熱中症による死亡災害21件の発生時期は 7月中旬に2件、7月下旬に9件、8月上旬に3件、
 8月中旬に5件、8月下旬に1件、9月上旬に1件と なっている。このうち、WBGT値(暑さ指数)を測定してい
 なかった割合は約8割で、残り2割においても測定したWBGT値についてWBGT基準値に基づく評価等を行ってい
 なかった。また、熱への順化期間(熱に慣れ当該環境に適応する期間)の設定は、全件においてなされていなかった。
 さらに、自覚症状にかかわらない定期的な水分及び塩分の摂取(解説の2参照)を指導していなかった割合は約9割、
 休憩場所が整備されていなかった割合は約6割であった。


 ところで、WBGTの活用について、厚生労働省は都道府県労働局長宛てに平成17年7月29日付け、基安発第0729001号「熱中症の予防対策におけるWBGTの活用について」を発出しています。
 概要は次のとおりです。

   熱中症の予防対策については、平成8年5月21日付け基発第329号「熱中症の予防について」(以下「8年通達」
  という。)により、関係業界及び関係事業場に対しその具体的手法の周知等を図ってきたところであるが、依然とし
  て、熱中症による死亡者数が毎年20人前後で推移しており、なお一層充実した熱中症の予防対策を進めることが望
  まれるところである。  
   このような状況を踏まえ、WBGT(湿球黒球温度)の活用を含めた熱中症の予防対策について、中央労働災害防止
  協会に調査研究を委託し、「熱中症の発生防止に係る調査研究報告書」が取りまとめられたところであるが、これに
  よると、WBGTは暑熱環境のリスクを評価する指標として有効な手段であり、WBGTの値が日本工業規格Z850
  4(人間工学−WBGT(湿球黒球温度)指数に基づく作業者の熱ストレスの評価−暑熱環境)附属書A「WBGT
  熱ストレス指数の基準値表」に示される基準値(以下「WBGT基準値」という。)を超えた場合には、熱中症が発
  生するリスクが高まったと考えることができるため高温の暑熱環境下でのリスク低減措置の強化等の措置を徹底する
  ことが重要であるとしている。  
  このことから、一層充実した熱中症の予防対策を進めるためには、各事業者がその事業場の実情に応じて、暑熱環境
  のリスクを評価する指標としてWBGTを活用し、これを基に8年通達に示されている熱中症の予防対策をより徹底
  して実施することが望まれるところである。  
   ついては、別紙「熱中症の予防対策にWBGTを活用する場合の留意事項等について」をとりまとめたので、関係
  事業場に対して周知を図るとともに、8年通達に示されている熱中症の予防対策の適切な実施について、指導を徹底
  されたい。(別紙、以下の本文省略)


   ここで、WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度(単位:℃)の値は暑熱環境によるストレス
  の評価を行う暑さの指数で、次の@及びA式で算出されます。
    @ 屋内及び屋外で太陽の照射のない場合(日陰)
      WBGT値=0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度
    A 屋外で太陽照射のある場合(日なた)
      WBGT値=0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度


 適切な休憩、水分・塩分等の補給、作業者の健康状態の把握など、熱中症予防対策を徹底し。熱中症の発生リスクの低減を図りましょう。

 なお、参考情報は以下のサイトからも閲覧できます。
 ○熱中症環境保健マニュアル、熱中症予防リーフレット・カード、暑さ指数(WBGT)予報ほか
   環境省熱中症情報 http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/
  熱中症予防情報サイト http://www.nies.go.jp/health/HeatStroke/index.html
 ○天気予報、気象情報、異常天候早期警戒情報ほか
  気象庁熱中症に注意 http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/netsu.html
  異常天候早期警戒情報 http://www.jma.go.jp/jp/soukei/
 ○健康のために水を飲もう推進運動
  厚生労働省健康のために水を飲もう推進運動 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/
 ○職場における熱中症予防対策
  厚生労働省職場における労働衛生対策 http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei02.html
 ○全国における熱中症傷病者救急搬送に関する情報
  消防庁熱中症情報 http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/fieldList9_2.html

 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

                                                (2014.3.13)
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