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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

技術情報メモ55Technical information

55)計量(第2回 計量士)

 計量法 第1条には、計量の基準を定め、適正な計量の実施を確保し、もって経済の発展及び文化の向上に寄与することを目的とする旨、記載されています。計量の基準を定め、適正な計量の実施を確保する計量制度は、貨幣制度と並び、経済活動の根幹をなす制度といわれています。現在施行されている計量法は、1952年に施行された計量法(旧)を全面改訂して、1992年に制定されたものです。1992年施行の計量法は国際単位系(SI)の採用により、国際的な計量基準の統一や各種計量器の正確さを維持するためのトレーサビリティの維持などを主な目的としています。

 経済産業省のホームページには計量士制度の目的や主な職務などについて以下のとおり、記載されています。また、計量法の第7章 適正な計量管理 第1節122~126条には計量士に関する規定があります。
  
計量士とは 
   計量に関する専門の知識・技術を有する者に対して一定の資格を与え、一定分野の職務を分担させることにより、
   計量器の自主的管理を推進し、適正な計量の実施を確保することを目的としているものです。
  計量士の主な職務
   計量士は、計量管理を職務とする者です。計量管理とは計量法第109条において「計量器の整備、計量の正確の保
   持、計量の方法の改善その他適正な計量の実施を確保するために必要な措置を講ずること」と定められており、計
   量士は主に適正計量管理事業所※1)及び計量証明事業所※2)において計量管理等を行っています。また、計量
   管理業務のほかに、計量士は都道府県知事・特定市町村長が行う定期検査※3)等を代わりに実施することができ
   ます。
    現在、計量管理技術の高度化に伴い、計量管理の内容は、計量の対象、計量の目的、計量の手法、使用する計量
   器の種類等あらゆる面において多様化・専門化してきているため、計量士の必要性がより高まってきています。
   特に、近年における環境問題に対する社会的な関心の高まりに伴って、騒音、振動、有害物質の濃度等環境に係る
   計量管理の重要性が強く認識されているところです。このような事情を背景として、計量士は、計量管理の一層の
   適正化を図るための重要な役割を担っています。
    ※1)特定計量器(はかり、分銅、濃度計、騒音レベル計等)を使用する事業所であって適正な計量管理が行わ
       れている等の条件を満たす事業所については、適正計量管理事業所として都道府県知事等の指定を受ける
       ことができます。指定を受けると、定期検査※3)が免除されます。
    ※2)長さ、質量、面積、体積、熱量、濃度、音圧レベル、振動加速度レベルの物象の状態の量を計り、その結
       果に関して、公に又は業務上他人に一定の事実が真実である旨を数値を伴って表明することを計量証明と
       いい、この計量証明を行っている事業所を計量証明事業所といいます。計量証明事業所は都道府県知事の
       登録が必要であり、事業の区分に応じた計量士を置くことが義務づけられています。
    ※3)取引証明に用いるはかりや分銅等の特定計量器について、その性能等の検査を定期的に受けることを計量
       法で義務づけています。

 計量とは、広辞苑によると「長さや重さなど物の量をはかること。」とあります。さらに、「はかる」を広辞苑で調べると「計る」、「測る」、「量る」のような漢字が出てきますが、何れも、計測を意味しています。
 そして、長さや重さなどの物の量を「はかる」ために考案されたのが「度・量・衡」です。「度」は「長さをはかるものさし」、「量」は「容積をはかる枡(ます)」、「衡」は「重さをはかる秤(はかり)」を意味しています。このような基準となる用具を使用することにより、生産物の交換や販売などにおける不正や不公平を防止することが可能となりました。日本には中国・朝鮮半島から「度・量・衡」が伝わり、701年に定められた「大宝律令」が日本の度量衡制度の始まりといわれています。これらの用具は、その基準が改正されながら普及してきました。

 ここでは、「度・量・衡」の「度」について少しだけ紹介します。
 「長さをはかるものさし」の基準となる単位「m(メートル)」は1789年にフランスで生まれています。その背景には、いわゆる「産業革命」による産業の飛躍的な発展がありました。日本は1885年に国際条約である「メートル条約」に加盟し、1891年に度量衡法を制定しました。そして、この日本の度量衡法は、度量衡の単位、度量衡器の検定及び取締などを規定していましたが、1952年の計量法の施行に伴って廃止されました。国際的に度量衡が統一されたのは「国際単位系(SI)」が採択された1960年のことでした。

 メートルの定義等の変遷を調べてみました。

1789年 メートル単位誕生(フランス)
1875年 メートル条約制定(最初の署名国17、日本は1885年加盟、1891年度量衡法制定)
1879年 メートル原器作製(地球の子午線の赤道から北極までの長さの1000万分の1と定められ、実際の測量に基づい
    てその長さを表すメートル原器が作られた。)
1889年 第1回国際度量衡総会において、メートル原器が長さの標準として国際的に採用された。
1952年 日本では度量衡法が廃止され、計量法が施行された。
1960年 第11回国際度量衡総会において、メートル原器を長さの基準とすることをやめ、物理現象による長さの定義に
    改められた(経時変化を避けるため、クリプトン86原子のスペクトル線の波長を用いて定義)。国際単位系が
    採択された。
1983年 第17回国際度量衡総会において、レーザー技術の発展により「1秒の 299 792 458分の1の時間に光が真空中
    を伝わる行程の長さ」がメートルの定義として採用された。

 産総研 計量標準総合センターのホームページには2009年7月16日に発表された光周波数コムに関する記載があります
ので、その一部を紹介します。
    
ー略ー
    現在の長さの定義は、1983年の第17回国際度量衡総会で決定された「299 792 458分の1秒間に光が真空中を
    伝わる距離」である。定義に忠実な波長の直接測定は困難であったため、これまでは、「よう素安定化ヘリウム
    ネオンレーザ」の国際機関による勧告値を採用し、その正確さは、国際比較により確保していた。現在でも、多
    くの国では、この方法が用いられている。これまで困難であった定義に忠実な波長測定に対し、1999年から
    2000年にかけ、米独を中心に超短光パルスレーザーによる「光周波数コム」を用いた光周波数絶対計測の提案
    がなされた。この技術は困難だった光周波数計測を定常的に行えるようにするものである。この成果により、米
    ホール博士と独ヘンシュ博士が2005年ノーベル物理学賞を受賞している。光周波数コムを用いると、広い範囲
    の波長に対して、波長標準を設定できること、不確かさを大幅に低減できることが予想されたため、産総研では
    精力的に、開発を行ってきた。      ー略ー

 当事務所ではものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。                                     (2014.3.8)
                                                                                       技術情報メモ一覧へ戻る

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