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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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技術情報メモ6Technical information

6)フックの法則(σ=E・ε)

 技術には危険がつきものです。このため、危険源を特定し、可能な限りリスクを減らすことによって、その技術の恩恵を受けることが可能となります。
 例えば、自動車の登場は蒸気自動車が1769年、ガソリン自動車が1870年(内燃機関によるものでは1885年にそれぞれ発明したダイムラーとベンツによるものが最初)とされています。航空機は1903年にライト兄弟により初飛行が行われました。また、原子力発電は1951年にアメリカで初めて行われました。原子力発電については世界中で存続の是非が問われていますが、自動車と航空機については無くてはならないものになっています。それ故、今日まで、安全性向上のための技術開発等、不断の努力が続けられているのです。
 機械工学はこれらの技術開発・改良に欠くことのできない学問です。特に、材料力学は機械や構造物が安全に運用されるための基礎となる学問です。材料力学の知識なしに設計された機械や構造物は危険源の塊かも知れません。
 それでは、そのような不安を解消するためにはどのようにすればよいのでしょうか。答えは簡単です。最適な材料を選択し、合理的な安全率を見込んだ設計をすればよいのです。最適な材料を選択するためには材料の力学的特性を知らなければなりませんが、力学的特性はJIS規格で定められた材料試験を行うことによって得られます。材料試験には引張、圧縮、ねじり、曲げ、衝撃などがあります。
 ここでは、軟鋼の引張試験で得られた応力-ひずみ線図を基に材料力学の基本法則である「フックの法則」について説明します。フックの法則は1660年にイギリスのロバート・フックが発見したものです。

応力-ひずみ線図

軟鋼の応力-ひずみ線図を示しています。
 比例限度aまでは応力とひずみの間には比例関係(フックの法則)があります。ここで、長さL、断面積Aの均質で、等方な丸棒の軸方向に力Pが作用し、丸棒がΔL延びたと仮定した場合、次の関係が成立します。

フックの法則

フックの法則は材料力学の基本法則です。
 機械や構造物を設計する際に重要なことはこの応力とひずみの関係を知ることです。比例定数は縦弾性係数で、材料固有の値です。材料力学に関する問題を解決するためには力(P)、応力(σ)、変形(ΔL)、ひずみ(ε)の関係を把握することが重要となります。
 材料は応力-ひずみ線図の特徴から延性材料と脆性材料の大きく二分されます。延性材料である軟鋼の応力-ひずみ線図には上図のような降伏現象が存在し、局所的なくびれが進行し、破断しますが、降伏現象が存在しない延性材料もあります。延性材料には構造用炭素鋼や他の合金などがあります。脆性材料はほとんど変形せずに破断します。脆性材料には鋳鉄、ガラス、セラミックスなどがあります。(2011.12.3)

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