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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

トピックス詳細10Topics detail

10)製品事故って何?

 ○○事故という表現がよく使われています。中でも、最近、気になるのが製品事故に関する情報です。
 ここで、次のような例について考えます。

  ◆電動車いすの事故状況
  (NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)に通知された製品事故情報:2008〜2012年)
      ハンドル型(直接ハンドルを操作)電動車いす           70件
      ジョイスティック型(ジョイスティックレバーを操作)電動車いす   21件
 この例の状況を正確に把握するためには、次のような幾つかの注意すべきポイントあります。
  ・電動車いすの事故情報はハンドル型とジョイスティック型に分けていること、
  ・一定期間内にNITEに通知された事故情報のみの集計であること、
  ・製品事故情報であること、などです。。
 統計処理の有無にかかわらず、このように可視化された数値は、情報の受け手がその数値の中身を正確に理解しなければ、意味がありません。上述の例の場合、特に注意しなければならないのは「NITEに通知された製品事故情報」における「製品」の定義です。広辞苑には「製造した品物」と簡潔に表現されています。しかし、NITEに通知された製品事故情報における「製品」となると、話はそれほど単純ではありません。NITEの役割や規制を受ける法令により、使用する各用語は明確に「定義」されています。そして、それは悪意の有無に拘らず、知らなかったでは済まされないのです。
 

「製品事故って何?」
  ⇒ 答え:「消費生活用製品安全法第2条5」に定義されています(後述)。


(参考情報:以下の条文並びに解説を参考にしてください。)

 NITEは、消費生活用製品等に関する事故情報の収集を行い、その事故原因を調査・究明し、さらにその結果を公表することによって事故の未然・再発防止を図り、国民の安全・安心な暮らしの実現に貢献するための機構です。
 従って、NITEで取り扱う製品は「消費生活用製品等」ということになり、 消費生活用製品安全法(以下、消安法という)において規制されています。そして、以下に示すとおり、消安法の第1条には目的、第2条には定義が規定されており、経済産業省の製品安全ガイド(http://www.meti.go.jp/product_safety/producer/point/02.html)には製品安全に関する各種の情報が掲載されています。

(消費生活用製品安全法)
1条 目的 この法律は、消費生活用製品による一般消費者の生命又は身体に対する危害の防止を図るため、特定製品の製造及び販売を規制するとともに、特定保守製品の適切な保守を促進し、併せて製品事故に関する情報の収集及び提供等の措置を講じ、もつて一般消費者の利益を保護することを目的とする。

2条 定義 この法律において「消費生活用製品」とは、主として一般消費者の生活の用に供される製品(別表に掲げるものを除く。)をいう。
 2  この法律において「特定製品」とは、消費生活用製品のうち、構造、材質、使用状況等からみて一般消費者の生命又は身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品で政令で定めるものをいう。
 3  この法律において「特別特定製品」とは、その製造又は輸入の事業を行う者のうちに、一般消費者の生命又は身体に対する危害の発生を防止するため必要な品質の確保が十分でない者がいると認められる特定製品で政令で定めるものをいう。
 4  この法律において「特定保守製品」とは、消費生活用製品のうち、長期間の使用に伴い生ずる劣化(以下「経年劣化」という。)により安全上支障が生じ、一般消費者の生命又は身体に対して特に重大な危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品であつて、使用状況等からみてその適切な保守を促進することが適当なものとして政令で定めるものをいう。
 
 この法律において「製品事故」とは、消費生活用製品の使用に伴い生じた事故のうち、次のいずれかに該当するものであつて、消費生活用製品の欠陥によつて生じたものでないことが明らかな事故以外のもの(他の法律の規定によつて危害の発生及び拡大を防止することができると認められる事故として政令で定めるものを除く。)をいう。
一  一般消費者の生命又は身体に対する危害が発生した事故
二  消費生活用製品が滅失し、又はき損した事故であつて、一般消費者の生命又は身体に対する危害が発生するおそれのあるもの

 6  この法律において「重大製品事故」とは、製品事故のうち、発生し、又は発生するおそれがある危害が重大であるものとして、当該危害の内容又は事故の態様に関し政令で定める要件に該当するものをいう。

 別表には次のように記載されています。
(参考)
別表(第二条関係)
一 船舶安全法(昭和八年法律第十一号)第二条第一項の規定の適用を受ける船舶
二 食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第四条第一項に規定する食品及び同条第二項に規定する添加物並びに同法第六十二条第二項に規定する洗浄剤
三 消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第二十一条の二第一項に規定する検定対象機械器具等及び第二十一条の十六の二に規定する自主表示対象機械器具等 四 毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第二条第一項に規定する毒物及び同条第二項に規定する劇物
五 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第一項に規定する道路運送車両
六 高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第四十一条に規定する容器
七 武器等製造法(昭和二十八年法律第百四十五号)第二条第二項に規定する猟銃等
八 薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第一項に規定する医薬品、同条第二項に規定する医薬部外品、同条第三項に規定する化粧品及び同条第四項に規定する医療機器
九 前各号に掲げるもののほか、政令で定める他の法律の規定に基づき、規格又は基準を定めて、その製造、輸入又は販売を規制しており、かつ、当該規制によつて一般消費者の生命又は身体について危害が発生するおそれがないと認められる製品で政令で定めるもの

 また、消費生活用製品安全法施行令 第13条には、以下のとおり、「消費生活用製品から除かれる製品」が規定されています。
第十三条 法別表第九号の政令で定める法律は、別表第三の上欄に掲げるとおりとし、同号の政令で定める製品は、同表の上欄に掲げる法律ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。
別表第三 (第十三条関係)
1.船舶安全法(昭和八年法律第十一号) 船舶安全法第二条第一項各号に掲げる事項に係る物件 (例えば、船舶用機関及び船舶用品等をいいます。)
2.道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号) 道路運送車両法第四十一条各号に掲げる自動車の装置及び同法第四十四条第三号から第十一号までに掲げる原動機付自転車の装置 (例えば、タイヤ、タイヤチェーン、 窓ガラス、ヘッドライト、方向指示器、チャイルドシート、スキーキャリア、カーナビ、カーステレオ等をいいます。)

 
消安法では、除外される製品のみを限定的に列記するといった方式が採用されています。そして、列記された除外される製品を考慮した場合、消費生活用製品とは、電気用品やガス器具等を含めて、私たちの身の回りにある、ありとあらゆる製品であると認識することが必要です。 


 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2013.10.10)
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