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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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トピックス詳細28Topics detail

28)剛毅木訥(論語・子路編)

 近年、原子力、医療、食品など様々な分野において発生した事故が大きな社会問題になっています。技術的に未知なものであれば止むを得ない面もありますが、これらの事故や品質トラブルの中には、不注意や、ポカミスのようなものだけではなく、明らかにモラル(道徳)の欠如と思われる人の行動による犯罪若しくは犯罪まがいのものが含まれています。

 このような事故・品質トラブルの未然防止や品質の向上は「人質(介在する人間の質)」の向上無くして実現できないと考えます。「人質」は究極的にはその人の倫理観や道徳観であり、各人の自覚に待つほかないのですが、「人質」の向上には安心して生きていける環境が必要になると考えます。  

 広辞苑によると、 倫理とは「@人倫のみち。実際道徳の規範となる原理。道徳。A倫理学の略。」、道徳とは「@人のふみ行うべき道。ある社会で、その成員の社会に対する、或いは成員相互間の行為の善悪を判断する基準として、一般に承認されている規範の総体。法律のような外面的強制力を伴うものでなく、個人の内面的な原理。今日では、自然や文化財や技術品など、事物に対する人間の在るべき態度もこれに含まれる。A老子の説いた恬淡虚無の学。もっぱら道と徳とを説くからいう。B小・中学校における指導の領域の一つ。」と記されています。 

 孔子は「仁」を最高の道徳と考えていますが、論語の中では明確に定義されていないようです。孔子は相手の質問に応じてさまざまに答えています。 

 広辞苑によると、仁とは「いつくしみ。思いやり。特に、孔子が提唱した道徳観念。礼に基づく自己抑制と他者への思いやり。忠と恕の両面をもつ。以来、儒家の道徳思想の中心に据えられ、宋学では仁を天道の発現とみなし、一切の諸徳を統べる主徳とした。封建時代には、上下の秩序を支える人間の自然的本性とされたが、近代、特に中国では、万人の平等を実現する相互的な倫理とみなされるようになった。」とあります。 

 ここでは、論語の中から剛毅木訥巧言令色について紹介します。 

 子 曰、「剛 毅 木 訥、近仁。」

                                      (論語・子路編)

子曰く、
 「剛毅木訥は、仁に近し。」と。                 (出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))

 孔子は「意志がしっかりして物事に屈せず、飾り気がなくて口数が少ない人は仁に近い」と言っています。

 子 曰、「巧 言 令 色、鮮 矣 仁。」
                                      (論語・学而編)

子曰く、
 「巧言令色は、鮮いかな仁。」と。                (出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))

 孔子は「言葉を飾って巧みに言ったり、他人の気に入るように顔色をよくし飾るような人には、仁は殆どないもの」と言っています


 次図は剛毅木訥巧言令色の関係を対比して表現したものです。
 ものづくりの現場では事故や品質トラブルが数多く発生しています。これらに直面した場合には、嘘をついたり、隠したり、辻褄合わせに走ることなく、適切に対応しなければなりません。ゆめゆめ、言葉を飾って巧みに言ったり、相手の気に入るように飾ることがあってはなりません。為すべきは、真実の追求であり、失敗を繰り返さないための方策を考えることなのです。辻褄合わせに費やす労力は再発防止に向けなければなりません。

 論語は「学而」から「堯曰」までの全20編で構成されています。孔子と彼の高弟の言行を弟子達が記録した書物で、512の文章からなっています。儒教における四書(『論語』『孟子』『大学』『中庸』)の一つです。二千数百年前に東洋に現れた偉大な人物、孔子の言行を集めた『論語」は現代を生きる我々が読み返すべき良書の一つではないでしょうか。

図1.剛毅木訥と巧言令色
(出典:「論語」子路編・学而編を基に、剛毅木訥と巧言令色の関係を対比して表現(当事務所))


 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2014.5.13)
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