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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

トピックス詳細35Topics detail

35-2)改むるに憚ることなかれ(日産自動車の場合)

 孔子は、人の上に立って政治を行う者の心掛けるべきことを次のように述べています。
 そして、「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として心掛けるべきことと考えます。

 
子 曰、「君 子 不重 則 不 威 。學 則 不固 。主忠 信。無己 者。過 則 勿改 。」    
                                      (論語・学而編)

子曰く、
 「君子重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。過ち
 ては則ち改むるに憚ること勿かれ。」と。             (出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))

2017年10月3日の定例記者会見で、石井国土交通大臣は、今回の日産自動車による検査の不正問題について「(一部抜粋)型式指定自動車の製作者が、完成検査を適切に実施していなかったことは、自動車の使用者等に不安を与え、かつ自動車型式指定制度の根幹を揺るがす行為であり、極めて遺憾であります。」と答えています。
 不正発覚から現在までの印象に残った動きを整理してみました。

2017年9月30日、「日産が無資格審査、21車種6万台販売停止」(徳島新聞(1)総合)。 これは国土交通省の立ち入り検査等で明らかになったものです。 10月3日に行われた定例記者会見で石井国土交通大臣は次のように答えています。
(問)日産の検査の不正問題についてお尋ねします。 西川社長が昨日、121万台をリコールすると発表しました。 大臣の受け止めと新たに判明した事実関係、それと今後の国土交通省の対応についてお聞かせください。
(答)今般、日産自動車の型式指定自動車を生産している全6工場におきまして、完成検査において不適切な取扱がなされていることが、当省の立入検査等により明らかになりました。型式指定自動車の製作者が、完成検査を適切に実施していなかったことは、自動車の使用者等に不安を与え、かつ自動車型式指定制度の根幹を揺るがす行為であり、極めて遺憾であります。 当省といたしましては、自動車の安全性の確保を最優先に考え、既に販売・登録された車両の市場措置等の対応を至急検討するとともに、事実関係の詳細を調査し、再発防止策を検討、報告するよう指示いたしました。(以下省略)
10月5日、「悪質偽装広がる不信 日産、ずさん管理露呈」(徳島新聞(33)社会)
10月7日、「無資格審査 日産リコール116万台 国交省に届け出 対象38車種に拡大」(徳島新聞(3)総合)
10月30日、報道発表資料「日産自動車(株)における完成検査の不適切な取扱いを受けた他の自動車メーカー等における確認の結果について」によると「国土交通省では、日産自動車(株)における完成検査の不適切な取扱いを受け、本年9月29日、その他の自動車メーカー等に対して、同様の不適切な取扱いの有無等に係る調査を実施し、その結果を一ヶ月以内に報告するよう要請しました。別紙のとおり、(株)SUBARUより、完成検査において不適切な取扱いを実施していたとの報告を、その他の自動車メーカー等においては、不適切な取扱いはなかったとの報告を受けております。」と公表されました。
11月3日、「無資格審査日産2工場立ち入り 国交省再発防止策を確認」(徳島新聞(11)経済)
11月7日、「日産社内資格試験も不正受験者、解答を丸写し」(徳島新聞(28)社会)
11月18日、「日産無資格審査38年前から調査報告社長引責辞任を否定」(徳島新聞(3)総合)
11月21日、報道発表資料「日産自動車(株)への不適切な完成検査に関する指示について」によると「本年9月29日付で日産自動車(株)に対し不適切な完成検査の過去からの運用状況等、事実関係の詳細を調査し及び再発防止策を検討し、一ヶ月を目処に報告するよう指示したことを受け、11月17日に同社より事実関係の調査結果及び再発防止策が報告を受けました。
 報告書の提出を受け、同社に対し自動車局長から下記のとおり、[1]及び[2]に係る事項について指示し、[3]に係る事項について通知しました。
 [1] 報告に記載された再発防止策の実施を徹底すること 
 [2] 当面の間、本報告に記載された再発防止策の実施状況について、四半期毎に報告すること  
 [3] 再発防止策の実施状況を踏まえるとともに、立入検査の結果や今般の報告内容を精査した上で、
    必要に応じて追加措置がありうること 」が公表されました。
11月21日に行われた定例記者会見で石井国土交通大臣は次のように答えています。
(問)日産自動車による不適切な完成検査の問題で、報告書が提出されましたが、まずこれについての受け止めと、報告書の内容について日産自動車が実際にこの実態をどこまで把握しているのか、再発防止に向けた内容といえるのかについて、大臣のお考えを教えてください。
(答)日産自動車に対しましては、9月29日に指示を行った事実関係の詳細調査、再発防止策の検討については、その後発覚した一連の不適切事案を含め、1ヶ月を目途に報告するよう指示していたところでありますが、11月17日に日産自動車より報告がありました。 国土交通省としましては、日産自動車が報告書においてとりまとめた再発防止策を着実に実施し、完成検査における不適切な取扱いが二度と行われることのないよう、改めて強く求めてまいります。
12月22日に行われた定例記者会見で石井国土交通大臣は次のように答えています。(前段省略)
(問)その日産自動車も、無資格検査で本日、立入検査となりました。その狙いと今後の対応についてお伺いします。 (答)9月29日に指示を行った事実関係の詳細調査、再発防止策の検討については、その後発覚した一連の不適切な事案を含め、1ヶ月を目途に報告するよう指示をしていたところ、11月17日に日産自動車より報告がなされたところです。この報告書では、今回の事案の背景として、社内監査や内部通報の形骸化、管理者層と完成検査現場との壁の存在等が挙げられており、それらを踏まえた再発防止策が記載されております。今般、この報告書の内容が適正かどうか等を確認するため、日産自動車本社に立入検査を実施しています。国土交通省といたしましては、今般の立入検査の結果も踏まえ、必要となる対応について厳正に対処することとしております。(下線強調は筆者、以下省略)

 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2017.12.29)
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35-1)改むるに憚ることなかれ(2017不正事例5件)

 孔子は、人の上に立って政治を行う者の心掛けるべきことを次のように述べています。
 そして、「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として心掛けるべきことと考えます。

 
子 曰、「君 子 不重 則 不 威 。學 則 不固 。主忠 信。無己 者。過 則 勿改 。」    
                                      (論語・学而編)

子曰く、
 「君子重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。過ち
 ては則ち改むるに憚ること勿かれ。」と。             (出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))

 次図は昨年発覚した不正事例のうち、特に印象が強かった4件です。

図1.2017不正事例5件


 失敗した場合には、嘘をついたり、隠したり、辻褄合わせに走ることなく、適切に対応するしか道はありません。同じ失敗を繰り返さないために何をなすべきかを考えなければならないのです。辻褄合わせに費やす労力は再発防止に向けなければなりません。知らないことは知るように努力をしなければなりません。聞いてわかることは聞く、調べてわかることは調べる努力を怠ってはならないのです。

 論語は「学而」から「堯曰」までの全20編で構成されています。孔子と彼の高弟の言行を弟子達が記録した書物で、512の文章からなっています。儒教における四書(『論語』『孟子』『大学』『中庸』)の一つです。二千数百年前に東洋に現れた偉大な人物、孔子の言行を集めた『論語」は現代を生きる我々が読み返すべき良書の一つではないでしょうか。

 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2017.12.29)
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35)改むるに憚ることなかれ(論語・学而編)(再掲)

 孔子は、人の上に立って政治を行う者の心掛けるべきことを次のように述べています。
 そして、「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として心掛けるべきことと考えます。

 
子 曰、「君 子 不重 則 不 威 。學 則 不固 。主忠 信。無己 者。過 則 勿改 。」    
                                      (論語・学而編)

子曰く、
 「君子重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。過ち
 ては則ち改むるに憚ること勿かれ。」と。             (出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))

 失敗した場合には、嘘をついたり、隠したり、辻褄合わせに走ることなく、適切に対応するしか道はありません。

 筆者は安全情報メモ20)ものづくりの現場で失われたものの中で次のように総括しました。
   2000年に失敗学の提唱者である畑村は「失敗体験が真の科学的理解を生む」流れを図1のように表現しました。
   そして、「ある失敗を次の失敗の防止や成功の種に結びつけるには失敗が起きるに至った原因や経過などを正しく
   分析した上で、知識化して誰もが使える知識として第三者に情報伝達することが重要なポイントとなる」と指摘し
   ています。
   また、日本品質管理学会の複合技術領域における人間行動研究会では ヒューマンエラーや標準不遵守に起因する
   事故の未然防止のための従来の方法を整理するとともに、必要に応じて新しい手法の開発を行い、これらをパッケ
   ージ化された方法論として体系化することをねらいとして活動し、2002年には最終報告書「人間行動に起因する
   事故・品質トラブルの未然防止のための方法論の体系化」をまとめています。
   これらに共通しているのは失敗(事故やトラブルなど)の本質(真実)を見抜く確かな眼が必要であるという視点では
   ないでしょうか。IT技術の発展により誰もが簡単に世界中から欲しい情報を手に入れることができるようになりま
   した。この行為は特別に責められるものではありません。しかし、入手した情報を安易に利用することにより生じ
   る弊害があることを忘れてはなりません。本来、知識や経験は努力して、苦労して身につけるべきものです。真偽
   は元より本質を見抜く努力を怠るとそのつけは自分に返ってくるでしょう。今、正に、組織を構成する個々の知的
   レベルが試されています。バブル崩壊以降の失われた10年(あるいは20年)の間に、ものづくりの現場で失われた
   「本質(真実)を追求する意欲」を復活しなければなりません。

 失敗した場合には、嘘をついたり、隠したり、辻褄合わせに走ることなく、適切に対応しなければなりません。同じ失敗を繰り返さないために何をなすべきかを考えなければならないのです。辻褄合わせに費やす労力は再発防止に向けなければなりません。知らないことは知るように努力をしなければなりません。聞いてわかることは聞く、調べてわかることは調べる努力を怠ってはならないのです。

 論語は「学而」から「堯曰」までの全20編で構成されています。孔子と彼の高弟の言行を弟子達が記録した書物で、512の文章からなっています。儒教における四書(『論語』『孟子』『大学』『中庸』)の一つです。二千数百年前に東洋に現れた偉大な人物、孔子の言行を集めた『論語」は現代を生きる我々が読み返すべき良書の一つではないでしょうか。

 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  
(2014.3.19⇒2017.12.29再掲)
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