15)東尋坊(安山岩の柱状節理)
東尋坊は、福井県坂井市三国町安島に位置し、越前加賀海岸国定公園に属しています。輝石安山岩の柱状節理の岩肌がおよそ1kmに渡って続く断崖絶壁です。浸食によって海岸の岩肌が削られ、岩壁の高さは25mにおよびます。これほどの規模を持つ柱状節理は極めて珍しく、世界的にみても、東尋坊、韓国の金剛山、スカンジナビア半島のノルウェー西海岸の三箇所しかないようです。2013年11月16日、地元の住人にも、珍しく穏やかな日和の東尋坊を訪れました。
当日は朝6時に家を出て、バスとJRを乗り継ぎ、11時35分、芦原温泉駅に到着。金沢からレンタカーで駅まで迎えに来てくれた三女と合流し、東尋坊へ向かいました。
写真1.JR芦原温泉駅・東尋坊(2013.11.16.撮影)
東尋坊タワーの展望フロア掲示板には「東尋坊の伝説」が次のように紹介されていました。
「今から約800年前、鎌倉時代後期ごろの話。福井県の東部、奥越の勝山に平泉寺という寺があり、その僧兵の数・七千坊とよばれるほどに隆盛を極めた。
その中の数千の僧兵は極悪非道で、近隣の民百姓を苦しめていたが、その中でも東尋坊という悪僧はその旗頭であったといわれている。
ある日、平泉寺の僧兵が大勢でこの地に参り岩場で酒盛りを始めた。宴会も進み、東尋坊を泥酔させたところを隙を見て東尋坊を絶壁より海へ突き落した。すると、にわかに天は掻き曇り、雷鳴とどろき、それから49日間海は大荒れとなった。
その後、不思議なことに毎年旧暦4月5日になると東尋坊の怨霊が荒れ狂い、大時化(しけ)になったという。
それから数十年後、諸国行脚の僧が立ち寄り、その話を聞き、東尋坊を哀れんで、
沈む身の うき名をかえよ法の道
西を訪ねて 浮かべ後の世
このように供養の歌を海に流してからは時化(しけ)も収まり、それからは、誰からともなくこの土地を東尋坊とよぶようになった。」
写真2.福井県坂井市三国町・東尋坊(2013.11.16.撮影)
写真3.東尋坊の安山岩(表示板 2013.11.16.撮影)
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