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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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安全情報メモ32Safety information

32)農作業事故の未然防止(起因物・パレート分析)

 図1は平成23年度 農林水産省補助事業 農作業安全推進体制緊急整備事業「農作業事故の対面調査事業」結果報告書 『こうして起こった農作業事故』に収載されている労災予防研究所(三廻部眞己)の作成資料です。産業別の死亡者の推移が示されています。

図1.産業別・死亡者の推移
(出典:「農作業事故の対面調査事業」結果報告書 『こうして起こった農作業事故』)

 日本の農作業による死亡者数は1971年の364人を100として、2011年は366人(100.5%)となっており、毎年400人前後とほとんど変化がありません。一方、農作業事故を除く他の労働災害による死亡者数は1971年の5,552人から2011年には1,024人(18.4%, 東日本大震災関係除外)に減少しています。特に、危険を伴う建設業では1971年の2,323人から2011年には342人(14.7%, 東日本大震災関係除外)まで減少しています。
 図2は同報告書に記載されている農機災害における2002年から2011年までの死亡者数を機種別に集計したものです。トラクターによる死亡者が約半数を占めています。また、刈払機(動力式の草刈り機)は手軽に使用できる利便性はあるのですが、死亡に至らない災害は多く発生しており、注意が必要です。

図2.農機災害・
農業機械別死亡者数
 (2002〜2011年)
(出典:「農作業事故
 の対面調査事業」
 結果報告書
『こうして起こった
 農作業事故』)


  
 図3は図2のデータを基にして当事務所でパレート分析したものです。農作業での事故の中には他の産業の労働災害における事故原因「本人の不注意」ではすまされないようなものがあります。規制の対象ではないかもしれませんが、労働安全衛生法や規則を適用した対策を実施することにより農作業事故の未然防止や発生時の重篤化防止に繋がる可能性があるのであれば検討し、参考にすべきと考えます。
  

図3.農作業死亡事故・起因物
   パレート分析
 (2002〜2011年)
(図2のデータを基に
 当事務所で作成)

 
 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2013.10.4)

                                           

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