2013年2月23日、13時20分頃、東大阪市の運送会社の資材置き場で、飛んできた酸素ボンベに当たり作業員が死亡するという事故が発生しています。現場で調査にあたった警察は「何らかの理由で、ボンベ内の酸素が急激に漏れて飛び、作業員を直撃したもの」とみています。酸素ボンベは長さが約1.4m、重さは約60kgありました。酸素ボンベの位置を変えるため、別の作業員がフォークリフトでボンベ2本を横倒しにして動かそうとしたところ、うち1本が突然白煙を噴き出したとのことです。そして、このボンベが飛び跳ねて、5メートルほど離れていた作業員の腹部や顔にあたったようです。作業員はこの衝撃で15mほど吹き飛ばされています。酸素ボンベの表面にはさびがあり、最近は使っていなかったと責任者は説明しています。
ところで、酸素は支燃性のガスです。酸素自体は燃えませんが、可燃物の燃焼を支える性質があります。酸素濃度が高くなると可燃物は激しく燃焼し、不燃物と考えられている鉄(ボンベ)も燃焼します。
このため、 ボンベは重機で扱わず、手で扱うことを徹底しなければなりません。重機で扱うことにより誤って酸素ボンベを傷つけると、酸素ボンベが破裂して燃えることがあります。こうなるとボンベ本体が溶けて広範囲に飛散するので大変危険です。 (2013.2.25)