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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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安全情報メモ67Safety information

67-1)労働安全衛生マネジメントシステム(第1回)-OSHMS指針・改正の経緯(1998年〜)

 1998年、厚生労働省に「労働安全衛生管理システム検討会」が設置され、労働安全衛生マネジメントシステムを導入することの意義や基本的な考え方などについて検討が行われました。
 そして、
1999年4月、検討結果をもとに「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」(平成11年労働省告示第53号)(OSHMS指針)が制定されました。
 その後、
2001年にILO(国際労働機関)においてOSHMS(Occupational Safety and Health Management System)に関する指針等が制定されました。また、2006年には労働安全衛生法の改正により危険性または有害性の調査等(リスクアセスメント)が努力義務化されました。
 これらを受け、
2006年、整合性の観点から条文の構成などが見直され、元の指針(平成11年労働省告示第53号)の一部が改正(平成18年3月18日付け厚生労働省告示第113号)されました。
 さらに、
2019年7月、2006年に改正された指針(平成18年3月18日付け厚生労働省告示第113号)の一部が改正(令和1年7月1日付け厚生労働省告示第54号)されました。この改正は、新たな労働安全衛生マネジメントシステム規格や国内外の安全衛生に関する状況の変化に対応しようとするものです。
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労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針の根拠となる法令は次の通りです。
  労働安全衛生規則
  第2章第8節の2自主的活動の促進のための指針
  第24条の2 厚生労働大臣は、事業場における安全衛生の水準の向上を図ることを目的として事業者が一連の過程を
   定めて行う次に掲げる自主的活動を促進するため必要な指針を公表することができる。
   1 安全衛生に関する方針の表明
   2 法第28条の2第1項又は第57条の3第1項及び第2項の危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる
    措置
   3 安全衛生に関する目標の設定
   4 安全衛生に関する計画の作成、実施、評価及び改善
 そして、この労働安全衛生マネジメントシステムは、以下の特徴を備えています。
  (1)トップの安全衛生方針に基づき事業実施に係る管理と一体となって運用される
組織的な取り組み
  (2)計画(Plan)-実施(Do)-評価(Check)-改善(Act)の
PDCAサイクル構造
  (3)
明文化・記録化により、安全衛生活動の確実で効果的な実施
  (4)危険性又は有害性等の調査(
リスクアセスメント)びその結果に基づく対策の実施による本質安全化の推進
 図1は、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)とPDCAサイクルの概要を示したものです。

図1.OSHMSとPDCAサイクル
(出典:労働安全衛生マネジメントシステム担当者の実務、中央労働災害防止協会)


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 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。    
                                              (2020.4.25)

67)OSHMSとPDCA

 ILO(国際労働機関)においてOSHMS(Occupational Safety and Health Management System)に関する指針等が策定されていますが、日本でも厚生労働省から「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」(平成11年労働省告示第53号)(OSHMS指針)が示されています。
 「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」の特徴の一つにPDCAサイクル構造の自立的システムがあげられています。OSHMSは、「PDCAサイクル」を通じて安全衛生管理を自主的・継続的に実施することを求めています。 なお、PDCAサイクルはPlan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の一連の過程を繰り返すことによって、業務を継続的に改善することを目的としており、生産管理や品質管理などの業務を円滑に進める手法の一つです。
 図1はOSHMSの概要を示したものです。

図1.OSHMSとPDCAサイクル
(出典:平成26年度 安全の指標)

 
 図2は図1の最も簡単なフィードバック結合のブロック線図にP・D・C・Aサイクル(赤線)を重ねて示したものです。ものづくりの現場で行われるP(計画)・D(実施)・C(評価)・A(改善)サイクル(赤線)の継続的な実施は恰も制御系におけるフィードバック結合に対応しています。

図2.ブロック線図とPDCAサイクル(重ねて表示)


 
当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2014.6.12)

                                           

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