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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

安全情報メモ9Safety information

9)ヒューマンエラーとフールプルーフ化

 ヒューマンエラーとフールプルーフ化を考えるとき、ヒューマンエラーを起こした人の責任とするかしないかで、二通りのアプローチが考えられます。
 一つ目は、エラーは起こした人の責任なので、例えば、反省会による意識付けで対応しようとするアプローチ。二つ目は、人はエラーをするとの前提で、人を変えられないのなら、作業を構成するもう一つの要素である「作業方法」を工夫するアプローチ。
 作業とは作業者が所定の方法(肉体や頭脳を働かせて)により仕事をすることです。
 即ち、「作業=作業者+作業方法」 なので、
作業の対象となる物、設備、作業手順などを工夫することによるトラブル防止を図らねばなりません。この際、人を作業方法に合わせるのではなく作業方法を人に合わせることがエラー防止活動の第一歩になります。
 次図は品質管理学会の複合技術領域における人間行動研究会がまとめた最終報告書「人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止のための方法論の体系化」(2002年7月)に記載されているフールプルーフ化の原理を表したものです。フールプルー化の原理は性格の異なる二つのグループに分けられます。未然防止の立場として、排除、代替化、容易化があります。また、事後処理の立場として、異常検出と影響緩和があります。

フールプルーフ化の原理

(出典:人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止のための方法論の体系化)
 ところで、人間の失敗に限らず、人の機能を代替化、容易化したものの失敗も考慮しておかねばなりません。例えば、取り付けた安全装置としてのセンサーが異常となり、加えて、センサー異常を見越して取り付けていた機械保護部品が機能しなかった場合、如何にして影響を緩和するかは設計者が図面並びに組み立てた装置単体のみで考えるのではなく、製造ラインの場合は前後装置との取り合いに十分の配慮が必要となります。静的だけでなく動的にも十分に行う必要があります。
 また、装置が複雑になると運転モードも自動、手動、寸動、仮想など多くに分けられることがあります。特に、自動運転以外の場合は装置がどのように動くのか解っていないと衝突など不測の事態が発生します。シーケンスプログラムでインターロックをかけるなど配慮していても、稼働間もない装置の場合にはインターロックの不備は予想外に多いので、注意が必要です。
 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止のための方策を提案するとともにものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。                      (2013.5.7)

                                           

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