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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

TEL. 088-694-3482

〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

トピックス詳細16Topics detail

16)ものづくり

 ものづくり」の現場ではいろいろなトラブル、事故が発生しています。そのほとんどが人間行動に起因するものと考えられます。原因が究明され、再発防止対策が講じられているものがある反面、新たな原因による新たなトラブルが跡を絶たないのが現実ではないでしょうか。
 また、自然災害が発生したとき人工物が自然のエネルギーに耐え切れず大きな災害となることがあります。2011年 3月11日に発生した東日本大震災による災害もそれです。英知を結集して設計製作していたはずの原子力発電所が一瞬にして破壊されてしまいました。想定外の規模であったということだけで片付けられるでしょうか。
 このような人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止や品質の向上は「人質(介在する人間の質)」の向上無くして実現できないと考えます。「人質」は究極的にはその人の倫理観や道徳観であり、各人の自覚に待つほかないのですが、「人質」の向上には安心して生きていける環境が必要になると考えます。安心のためにはリスクを可能な限りゼロに近付けた安全の確保が不可欠と考えます。
 当事務所では、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートしています。

 ところで、「ものづくり」という言葉が生産や製造を意味する言葉として盛んに使われるようになったのはいつの頃からでしょうか。高度成長期からバブル崩壊を経て、1990年代後半から日本の製造業は回復の動きとなりました。このような業績回復を支えたなかに鋳造、鍛造、金型、金型プレスなどの素形材産業の存在があります。経済産業省のホームページの関連サイトにヴァーチャルMONODZUKURI展(http://www.monodzukuri.meti.go.jp/virtual/index.html)があり、主催案内には、「素形材産業」について次のように紹介されています。

  
ヴァーチャルMONODZUKURI展とは
   いわゆるバブル経済の崩壊後、長い低迷期を迎えていた我が国経済もようやく回復の動きが確実となり、直近では
  史上最高益を記録する企業が続出しています。このような業績回復の根底には、長期の不況期にも地道に事業活動を
  続け、経営の合理化を極限まで追求しつつ、同時に絶え間ない技術の向上に努力している数多くの素形材企業の存在
  があります。
   しかし、素形材産業に対する社会的認知度は、決して十分に高いものではなく、このことは、素形材技術を教える
  教育機関の減少、若手人材の確保の困難、素形材を製品に組み込む企業の素形材への理解の低下といった諸課題を引
  き起こしているのも事実です。
   こうした前提のもと、ヴァーチャルMONODZUKURI展素形材産業とは ものづくりの素材 ものづくり基盤技術の
  歴史 ものづくり技術探訪 コラム 鋳造・鍛造・金型・金属プレス・熱処理といった素形材産業が歴史的に我が国の社
  会・文化・経済にとって重要な役割を果たしてきたこと、今日においても、あらゆる製品に不可欠な存在であり、我
  が国の製造業にとって重要な役割を果たしていること、さらには、将来においても最先端の技術を支える役割を果た
  していくことへの理解を目的としています。我が国の素形材産業の多様な技術をデジタルアーカイブ化し、素形材産
  業の技術水準の向上を図るとともに、デジタルアーカイブ化したコンテンツをインターネット上に掲載し、日本はも
  とより世界へ向けて発信することで、我が国のものづくり全体の価値の向上を図ることを目的としています。
   ヴァーチャルMONODZUKURI展を通し、日本が培ってきたものづくりの魅力の一端を広く皆様に感じていただけ
  ることを期待しております。(製造産業局 素形材産業室)


 このような背景のもと、「ものづくり基盤技術振興基本法」が、1999年3月19日に公布されました。そして、その頃から、製造業を3Kのようなネガティブな表現ではなく、ポジティブなイメージで捉える言葉として「ものつくり」という表現が、企業やマスメディアの間でも広く使われるようになったと思われます。

「ものづくり基盤技術振興基本法」(平成十一年三月十九日法律第二号)の前文(制定文)には次のように制定の目的が述べられています。
 
 「ものづくり基盤技術は、我が国の基幹的な産業である製造業の発展を支えることにより、生産の拡大、貿易の振興、新産業の創出、雇用の増大等国民経済のあらゆる領域にわたりその発展に寄与するとともに、国民生活の向上に貢献してきた。また、ものづくり基盤技術に係る業務に従事する労働者は、このようなものづくり基盤技術の担い手として、その水準の維持及び向上のために重要な役割を果たしてきた。  
 我らは、このようなものづくり基盤技術及びこれに係る業務に従事する労働者の果たす経済的社会的役割が、国の存立基盤を形成する重要な要素として、今後においても変わることのないことを確信する。  
 しかるに、近時、就業構造の変化、海外の地域における工業化の進展等による競争条件の変化その他の経済の多様かつ構造的な変化による影響を受け、国内総生産に占める製造業の割合が低下し、その衰退が懸念されるとともに、ものづくり基盤技術の継承が困難になりつつある。  
 このような事態に対処して、我が国の国民経済が国の基幹的な産業である製造業の発展を通じて今後とも健全に発展していくためには、ものづくり基盤技術に関する能力を尊重する社会的気運を醸成しつつ、ものづくり基盤技術の積極的な振興を図ることが不可欠である。  
 ここに、ものづくり基盤技術の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、この法律を制定する。」

前文  
第一章 総則(第一条―第八条)  
第二章 ものづくり基盤技術基本計画(第九条)  
第三章 基本的施策(第十条―第十八条)  
附則


ものづくり基盤技術振興基本法施行令 (平成十一年六月十六日政令第百八十八号)  
 内閣は、ものづくり基盤技術振興基本法(平成十一年法律第二号)第二条第一項及び第二項の規定に基づき、この政令を制定する。
(ものづくり基盤技術)
第一条  ものづくり基盤技術振興基本法 (以下「法」という。)第二条第一項 の政令で定める技術は、次のとおりとする。
一  設計に係る技術
二  圧縮成形、押出成形、空気の噴射による加工、射出成形、鍛造、鋳造及びプレス加工に係る技術
三  圧延、伸線及び引抜きに係る技術
四  研磨、裁断、切削及び表面処理に係る技術
五  整毛及び紡績に係る技術
六  製織、剪毛及び編成に係る技術
七  縫製に係る技術
八  染色に係る技術
九  粉砕に係る技術
十  抄紙に係る技術
十一  製版に係る技術
十二  分離に係る技術
十三  洗浄に係る技術
十四  熱処理に係る技術
十五  溶接に係る技術
十六  溶融に係る技術
十七  塗装及びめっきに係る技術
十八  精製に係る技術
十九  加水分解及び電気分解に係る技術
二十  発酵に係る技術
二十一  重合に係る技術
二十二  真空の維持に係る技術
二十三  巻取りに係る技術
二十四  製造過程の管理に係る技術
二十五  機械器具の修理及び調整に係る技術
二十六  非破壊検査及び物性の測定に係る技術
(ものづくり基盤産業) 第二条  法第二条第二項 の政令で定める業種は、次のとおりとする。
一  製造業(前条各号に掲げる技術を主として利用するものに限る。)
二  自動車整備業
三  機械・家具等修理業
四  ソフトウェア業
五  情報処理・提供サービス業(情報処理サービス業を除き、工業の科学技術に関する研究開発に係る情報の提供を行うものに限る。)
六  デザイン業
七  機械設計業及びエンジニアリング業
八  研究開発支援検査分析業
九  理学研究所及び工学研究所(それぞれ工業の科学技術に関する研究開発を行うものに限る。)    
附 則  この政令は、法の施行の日(平成十一年六月十八日)から施行する。


 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2014.2.21)
                                           

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