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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

TEL. 088-694-3482

〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

トピックス詳細21Topics detail

21)巧久拙速(孫子 作戦篇)

 品質の良い製品を安く、タイムリーに供給しなければ顧客の信頼は得られません。このため、ものづくりの現場では、人や機械、材料などの工場の資源を経済的に運用し、生産合理化を目指しています。
 しかし、ものづくりの現場ではいろいろなトラブル、事故が発生しています。原因が究明され、再発防止対策が講じられているものがある反面、新たな原因による新たなトラブルが跡を絶たないのが現実ではないでしょうか。これらについては対策が不完全であったと反省し、新たに対応すればよいと思います。対策が的確になればトラブルは時間と共に減少し、生産性の向上に繋がることになります。
 そこで、必要になるのは発生した事故や品質トラブルの再発防止或いは未然防止対策です。応急処置や恒久対策など状況により対応は異なります。
 中国、呉の時代、孫武が説いた兵法書『孫子』(13篇)の第2篇は「作戦 篇」です。「作戦 篇(一)」には、用兵の法(戦争の原則)などについて、以下のように記載されています。(出典:「孫子」(金谷治訳注))」

 
「孫子曰く、凡そ用兵の法は、ー(中略)ー 故に兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるを睹ざるなり。夫れ兵久しくして国の利する者は、未だ、これ有らざるなり。故に尽く用兵の害を知らざる者は、即ち尽く用兵の利をも知ること能わざるなり。」

  ここでは、拙速巧久の関係を分かり易くするために図1のような「座標」にしてみました。発生した事故やトラブルの再発や未然防止を考えるとき、ゆめゆめ巧久に陥ることなく、拙速でも行動を起こすことが肝要です。

図1.巧久と拙速
(出典:「孫子」作戦篇(一)(金谷治 訳注))を座標で表現(当事務所))

 なお、作者の孫武については諸説あるようですが、wikipediaには次のように記載されています。
 
「金谷治は、『孫臏兵法』に「孫氏の道」とあることから、孫武を中心にした孫氏学派のような兵法家集団がおり、
  今の孫子兵法は孫武の作に兵法家たちが付加して成立したものだと考えており、天野鎮雄は、孫子兵法の重複部分を
  削ったものが、おそらく孫武の真作に近い部分ではないかと考え、「原孫子」を推定している。」

 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2014.3.16)
                                           

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