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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

TEL. 088-694-3482

〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

トピックス詳細41Topics detail

41-9)追跡(事故・品質トラブル・企業不正:               )




                                           

41-8)追跡(事故・品質トラブル・企業不正:               )




                                           

41-7)追跡(事故・品質トラブル・企業不正:               )




                                            

41-6)追跡(事故・品質トラブル・企業不正:               )




                                           

41-5)追跡(事故・品質トラブル・企業不正:               )




                                           

41-4)追跡(事故・品質トラブル・企業不正:               )




                                           

41-3)追跡(事故・品質トラブル・企業不正:               )




                                           

41-2)追跡(事故・品質トラブル・企業不正:               )




                                           

41-1)追跡(中華航空機墜落事故)

・2024年4月26日、中華航空機が墜落・炎上し、264人が犠牲になった事故から30年、事故現場となった名古屋空港近くで、犠牲者を追悼する慰霊式が行われた。
・運輸安全委員会が作成した事故報告書(96-5)は、本文105頁、付図や別添などを含めると337頁からなり、「4原因」

の中で、次のように記載されている。
  
同機は、副操縦士の手動操縦により名古屋空港滑走路34へILS(Instrument Landing System)進入中、副操縦士が
 誤ってゴー・レバーを作動させたため、FD(Flight Director)がゴー・アラウンド・モードにになるとともに推力が
 増加し、正規の降下経路から上方に変位した。
  その後、ゴー・アラウンド・モードが解除されないまま、AP(Auto Pirot)がエンゲージされ、その状態で機長の指
 示の下で副操縦士が操縦輪を押し続けた。このため、THS(水平安定板)が機首上げ方向一杯まで作動し、異常なアウ
 ト・オブ・トリム状態となり、当該状況を認識することなく更に進入を継続し、迎角が増大してアルファ・フロア機能
 が作動し同機のピッチ角が増大した。この時点で、操縦を交替した機長が着陸困難と判断してゴー・アラウンドを試み
 たと考えられ、同機は高ピッチ角の姿勢で急上昇し、機長及び副操縦士による回復操作が効果的に行えず、失速して墜
 落に至った。(以下、略)

・刑事事件としては、機長、副操縦士、副社長ら4名が書類送検されたが、2000年4月6日、何れも不起訴が確定した。一方、民事事件としては、2008年3月13日までにすべての裁判が終了している。
・ 航空機には、例えば、離陸の際、安全に離陸できるように離陸決心速度があり、航空機は、機長の意図と決心により操縦し、離陸している。航空機の操縦においては、いかなる場合も機長の操縦を優先させるべきであり、航空機の自動化がどのように進んでも、最終的にはコンピュータより、人間を優先すべきと考える。しかし、航空機のニアミス回避のような緊急時の対応についてはどうであろうか。人間を含めた高度な信頼性の実現が不可欠と考える。(2024.4.26)

                                            

41)追跡(JR福知山線脱線事故)

・2024年4月25日、JR福知山線脱線事故から19年、現場で追悼慰霊式が行われた。
・2005年4月25日、9時18分頃に発生した福知山線脱線事故では運転士1人を含む107人が死亡し多数の乗客(判決では493人)が負傷した。
・運輸安全委員会が作成した事故報告書(RA2007-3-1)は、本文256頁、別添1、2と参考を含めると264頁からなり、243頁に「4原因」の中で、次のように記載されている。
・本事故は、本件運転士のブレーキ使用が遅れたため、本件列車が半径304mの右曲線に制限速度70km/hを大幅に超える約116km/hで進入し、1両目が左に転倒するように脱線し、続いて2両目から5両目が脱線したことによるものと推定される。(以下、省略)
・本事故に対するJR西日本の歴代社長3人の刑事責任(業務上過失致死傷罪)が問われた事件の裁判が、神戸地裁   (2013.9.27)、大阪高裁(2015.3.27)、最高裁(2017.6.12)で行われた。
・最高裁判決は2017年6月12日にあった。この裁判は、検察審査会による「起訴議決」により起訴されたものであるが、結果はいずれも無罪であった。 本事故における運転士のブレーキ使用の遅れのほか、浮かび上がった組織的な問題などもあり、裁判の行方が注目された。
・事故が発生した場合、会社やトップの負うべき責任には、民事責任、刑事責任、行政上の責任、社会的責任、道義的責任などがある。
・本事故の場合、運転士が制限速度を守っていればATS設置の有無に関係なく事故は発生しなかった。判決は無罪で、刑事責任は免れたが、鉄道事業者として、余裕のないダイヤ設定や守れない場合に運転士に対する日勤教育(ペナルティ)を科すなどの厳しい対応をするのであれば、その前提として、速度超過による危険を回避する措置(例えば、ATS設置)など十分な安全確保を行うべきであった。その点では、少なくとも歴代社長や会社の社会的責任や道義的責任は免れないと考える。(2024.4.25)

                                            

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