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20)京都大学・認知症ワクチン
「2020年3月25日、認知症の原因の一つである「タウタンパク質」を鼻の粘膜細胞に作らせ、体内の除去機能を呼び起こすことで、脳への蓄積を抑えるワクチンを作ったと、京都大学のiPS細胞研究所の井上治久教授(神経科学)らのチームが、国際学術誌電子版に発表した。」と3月26日、徳島新聞は報じていました。
図1は、認知症に対するワクチン投与の実験(イメージ)を示したものです。
「(略)チームは、タウタンパク質を細胞外に分泌させる遺伝子を組み込んだウィルスを作製し、ワクチンにした。タウタンパク質が脳に蓄積し認知症を発症するマウスに投与し、粘膜に感染させると、タウタンパク質を除去する抗体が脳の中でも増加し蓄積を防止、脳の炎症や委縮も抑えた。(略)ワクチンは一度の投与で効果が長持ちすると期待され、チームは「認知症の根本的治療につなげたい」としている。」とあります。
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厚生労働省のホームページに掲載されている認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)(2015年1月27日策定、2017年7月改定)では、認知症の人の将来推計を次のようにしています。
・ 2012年約462万人(高齢者の約7人に1人)、2025年約700万人(高齢者の約5人に1人)
なお、認知症の人の将来推計については、長期の縦断的な認知症の有病率調査を行っている福岡県久山町研究のデータや2013年筑波大学発表の研究報告をもとに算出しています。
そして、「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」を推進していくため、以下の7つの柱に沿って、施策を総合的に推進するとしています。
@認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進
A認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供
B若年性認知症施策の強化
C認知症の人の介護者への支援
D認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進
E認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発及びその成果の普及の推進
F認知症の人やその家族の視点の重視
図1.認知症に対するワクチン投与の実験
(イメージ)
(出典:2020年3月26日付、徳島新聞)
当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。
(2020.5.19)