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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。
阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所
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〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2
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38-8)天知,神知,我知,子知/三菱電機の場合(3回目報告書)
2022年5月26日
の徳島新聞は三菱電機の不正について次のように報じています。
三菱電機は25日、一連の検査不正に関し、外部専門家で構成する調査委員会による3回目の報告書を公表し、昨年12月の2回目の報告書発表以降、15の生産拠点で新たに計101件の不正が判明したと明らかにした。不正は前回までの6拠点、計47件から大幅に拡大し16拠点、計148件となった。国内の全22生産拠点の内、7割で不正が発覚したことになる。
顧客の指定とは異なる方法でインバーターを製造したり、鉄道車両用振試験の一部を実施せず、虚偽の書類を作成して顧客に提出するなどの不正が行われていたようで、管理職を含め、関係部署で協議し不正をしていた事例もあったようです。
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不正を起こすか起こさないかは「
不正が起こらないような企業風土の醸成
と
不正ができない製造ラインの構築
」の程度に大きな開きがあるように思われてなりません。
専門的な知識のある担当者が、なぜ不正を起こしてしまったのか。再発防止には、一連の関係者の判断のどこに問題があったのかを明らかにすることが求められます。
関係者の判断に
その場の空気が影響
したのでしょうか?
山本七平著「空気の研究」の中に、次のような件(くだり)があります。
「空気」とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の「超能力」かも知れない。(中略)
この「空気」なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起こるやら、皆目見当がつかないこと
になる。
組織の中で、「---------と思うが、どうか?」と上が言えば、それを受け、下は動かざるを得なくなるのではないでし
ょうか。ここは、
「どうか?」で止めてはいけない
のです。その場の空気が関係者の判断に影響を及ぼすようではい
けないのです。時には、その場の空気に水を差すことができる組織風土(共有・伝承されている価値観・行動規範・信念
の集合)でなければならないのです。
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三菱電機の場合、鉄道車両用品の振動試験一部不実施は伊丹製作所において、遅くとも1972年ごろ始まっていたようです。このような不正はどのようにすれば防ぐことができるのでしょうか。「隠さない、嘘をつかない、辻褄合わせをしない」姿勢を貫させようとするとき、まず、思いつくのは製造記録などの作成に人を介在させないようなシステム(ハードウェア)の構築です。次に、そのシステムを運用するルール(ソフトウェア)作りです。最後に、どのような組織、階層にも保身のためには何でもする人間が一定数いるということを忘れてはなりません。管理職は傾聴力を高めて不正の芽が育たない職場環境の構築に努めなければならないのです。
このように繰り返されている不祥事が”品質立国日本”の信頼を揺るがしています。
2018年2月21日
、日本品質管理学会、日本科学技術連盟、日本規格協会が共催し、経済産業省と日本経済団体連合会の後援を得て、早稲田大学小野記念講堂において、”品質立国日本”の揺るぎなき地位の確立と次世代への継承を目的に緊急シンポジウムが開催されました。
日本品質管理学会誌「品質」(Vol.48,No,2,2018)には、ルポルタージュ「緊急シンポジウム ”品質立国日本”を揺るぎなくするために〜品質不祥事の再発防止を討論する〜(緊急シンポジウム実行委員会)」が10ページに渡り掲載されています。
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「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として為すべきことなのです。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。
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当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2022.5.26)
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38-7)天知,神知,我知,子知/日本製鋼所の場合
2022年5月10日
の徳島新聞は日本製鋼所の不正について次のように報じています。
日本製鋼所は9日、子会社の日本製鋼所M&Eが製造した鉄鋼製品の品質検査で20年以上にわたって不正があったと発表した。火力発電所のタービンの軸材に使う製品などで、顧客と契約していた品質基準を満たすよう検査データを書き換えて出荷していた。(略)
今年2月下旬に検査不正に関する内部通報があり、社内調査をして3月下旬に不正があったことを確認した。これまでに関連する事故の報告はないという。
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不正を起こすか起こさないかは「
不正が起こらないような企業風土の醸成
と
不正ができない製造ラインの構築
」の程度に大きな開きがあるように思われてなりません。
専門的な知識のある担当者が、なぜ不正を起こしてしまったのか。再発防止には、一連の関係者の判断のどこに問題があったのかを明らかにすることが求められます。
関係者の判断に
その場の空気が影響
したのでしょうか?
山本七平著「空気の研究」の中に、次のような件(くだり)があります。
「空気」とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の「超能力」かも知れない。(中略)
この「空気」なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起こるやら、皆目見当がつかないこと
になる。
組織の中で、「---------と思うが、どうか?」と上が言えば、それを受け、下は動かざるを得なくなるのではないでし
ょうか。ここは、
「どうか?」で止めてはいけない
のです。その場の空気が関係者の判断に影響を及ぼすようではい
けないのです。時には、その場の空気に水を差すことができる組織風土(共有・伝承されている価値観・行動規範・信念
の集合)でなければならないのです。
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日本製鋼所子会社日本製鋼所M&Eの場合、検査データの書き換え不正は20年以上にわたって行われていました。このような不正はどのようにすれば防ぐことができるのでしょうか。「隠さない、嘘をつかない、辻褄合わせをしない」姿勢を貫させようとするとき、まず、思いつくのは製造記録などの作成に人を介在させないようなシステム(ハードウェア)の構築です。次に、そのシステムを運用するルール(ソフトウェア)作りです。最後に、どのような組織、階層にも保身のためには何でもする人間が一定数いるということを忘れてはなりません。管理職は傾聴力を高めて不正の芽が育たない職場環境の構築に努めなければならないのです。
このように繰り返されている不祥事が”品質立国日本”の信頼を揺るがしています。
2018年2月21日
、日本品質管理学会、日本科学技術連盟、日本規格協会が共催し、経済産業省と日本経済団体連合会の後援を得て、早稲田大学小野記念講堂において、”品質立国日本”の揺るぎなき地位の確立と次世代への継承を目的に緊急シンポジウムが開催されました。
日本品質管理学会誌「品質」(Vol.48,No,2,2018)には、ルポルタージュ「緊急シンポジウム ”品質立国日本”を揺るぎなくするために〜品質不祥事の再発防止を討論する〜(緊急シンポジウム実行委員会)」が10ページに渡り掲載されています。
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「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として為すべきことなのです。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。
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当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2022.5.10)
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38-6)天知,神知,我知,子知/出光興産子会社東亜石油の場合
2022年5月7日
の徳島新聞は出光興産子会社東亜石油の不正について次のように報じています。
出光興産子会社東亜石油は6日、石油精製を手がける子会社の東亜石油が品質検査で不正があったと発表した。ガソリンなど12品目で法令上必要な項目の一部を実施していなかった。検査したように装う書類も作成していた。不正は少なくとも5年前から続いていたが、東亜石油は「安全上の問題はない」として製品の回収はしない方針。(略)
3月に東亜石油の社員から情報が寄せられ不正が発覚した。(略)東亜石油は2005年に旧昭和シェル石油の子会社になった。出光と旧昭和シェルが2019年に経営統合し、出光の子会社になった。
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不正を起こすか起こさないかは「
不正が起こらないような企業風土の醸成
と
不正ができない製造ラインの構築
」の程度に大きな開きがあるように思われてなりません。
専門的な知識のある担当者が、なぜ不正を起こしてしまったのか。再発防止には、一連の関係者の判断のどこに問題があったのかを明らかにすることが求められます。
関係者の判断に
その場の空気が影響
したのでしょうか?
山本七平著「空気の研究」の中に、次のような件(くだり)があります。
「空気」とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の「超能力」かも知れない。(中略)
この「空気」なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起こるやら、皆目見当がつかないこと
になる。
組織の中で、「---------と思うが、どうか?」と上が言えば、それを受け、下は動かざるを得なくなるのではないでし
ょうか。ここは、
「どうか?」で止めてはいけない
のです。その場の空気が関係者の判断に影響を及ぼすようではい
けないのです。時には、その場の空気に水を差すことができる組織風土(共有・伝承されている価値観・行動規範・信念
の集合)でなければならないのです。
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出光興産子会社東亜石油の場合、不正は少なくとも5年前から続いており、社員の内部通報により発覚たものです。このような不正はどのようにすれば防ぐことができるのでしょうか。「隠さない、嘘をつかない、辻褄合わせをしない」姿勢を貫させようとするとき、まず、思いつくのは製造記録などの作成に人を介在させないようなシステム(ハードウェア)の構築です。次に、そのシステムを運用するルール(ソフトウェア)作りです。最後に、どのような組織、階層にも追い詰められると保身のためには何でもする人間が一定数いるということを忘れてはなりません。管理職は傾聴力を高めて不正の芽が育たない職場環境の構築に努めなければならないのです。
このように繰り返されている不祥事が”品質立国日本”の信頼を揺るがしています。
2018年2月21日
、日本品質管理学会、日本科学技術連盟、日本規格協会が共催し、経済産業省と日本経済団体連合会の後援を得て、早稲田大学小野記念講堂において、”品質立国日本”の揺るぎなき地位の確立と次世代への継承を目的に緊急シンポジウムが開催されました。
日本品質管理学会誌「品質」(Vol.48,No,2,2018)には、ルポルタージュ「緊急シンポジウム ”品質立国日本”を揺るぎなくするために〜品質不祥事の再発防止を討論する〜(緊急シンポジウム実行委員会)」が10ページに渡り掲載されています。
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「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として為すべきことなのです。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。
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当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2022.5.7)
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38-5)天知,神知,我知,子知/日野自動車の場合
2022年3月5日
の徳島新聞は日野自動車の不正について次のように報じています。
商用車大手の日野自動車は4日、エンジンの排出ガスと燃費性能に関する国の認証試験で、データを改ざんする不正行為があったと発表した。排ガスの浄化性能や燃費が国の基準を満たしていない可能性がある。(略)少なくとも2016年9月から行われていたという。16年以前についても調べている。三菱自動車の燃費不正が16年4月に発覚した際、日野自動車は国交省の調査に「不正はない」と回答していた。
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不正を起こすか起こさないかは「
不正が起こらないような企業風土の醸成
と
不正ができない製造ラインの構築
」の程度に大きな開きがあるように思われてなりません。
専門的な知識のある担当者が、なぜ不正を起こしてしまったのか。再発防止には、一連の関係者の判断のどこに問題があったのかを明らかにすることが求められます。
関係者の判断に
その場の空気が影響
したのでしょうか?
山本七平著「空気の研究」の中に、次のような件(くだり)があります。
「空気」とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の「超能力」かも知れない。(中略)
この「空気」なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起こるやら、皆目見当がつかないこと
になる。
組織の中で、「---------と思うが、どうか?」と上が言えば、それを受け、下は動かざるを得なくなるのではないでし
ょうか。ここは、
「どうか?」で止めてはいけない
のです。その場の空気が関係者の判断に影響を及ぼすようではい
けないのです。時には、その場の空気に水を差すことができる組織風土(共有・伝承されている価値観・行動規範・信念
の集合)でなければならないのです。
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日野自動車の場合、不正は
少なくとも2016年9月から行われていたようです。そして、三菱自動車の燃費不正が2016年4月に発覚した際、国交省の調査に「不正はない」と回答していました。
このような不正はどのようにすれば防ぐことができるのでしょうか。「隠さない、嘘をつかない、辻褄合わせをしない」姿勢を貫させようとするとき、まず、思いつくのは製造記録などの作成に人を介在させないようなシステム(ハードウェア)の構築です。次に、そのシステムを運用するルール(ソフトウェア)作りです。最後に、どのような組織、階層にも追い詰められると保身のためには何でもする人間が一定数いるということを忘れてはなりません。管理職は傾聴力を高めて不正の芽が育たない職場環境の構築に努めなければならないのです。
このように繰り返されている不祥事が”品質立国日本”の信頼を揺るがしています。
2018年2月21日
、日本品質管理学会、日本科学技術連盟、日本規格協会が共催し、経済産業省と日本経済団体連合会の後援を得て、早稲田大学小野記念講堂において、”品質立国日本”の揺るぎなき地位の確立と次世代への継承を目的に緊急シンポジウムが開催されました。
日本品質管理学会誌「品質」(Vol.48,No,2,2018)には、ルポルタージュ「緊急シンポジウム ”品質立国日本”を揺るぎなくするために〜品質不祥事の再発防止を討論する〜(緊急シンポジウム実行委員会)」が10ページに渡り掲載されています。
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「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として為すべきことなのです。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。
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当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2022.3.5)
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38-4)天知,神知,我知,子知/ジェネリック医薬品(後発薬)メーカーの場合
2022年2月6日
の徳島新聞は「
製薬会社への無通告検査・徳島など26道府県増加
」との見出しで、次のように報じています。
福井県あわら市の後発薬メーカー「小林化工」による睡眠導入剤成分混入問題を受け、厚生労働省が昨年、都道府県
に製薬会社への監視態勢を強化するよう求める通知を出して以降、徳島など26道府県が無通告での立ち入り検査の回
数を増やしたことが5日、共同通信の調査で分かった。一方で検査にあたる職員の数を増やした都道府県はゼロ。複数
回数で「人員確保」を課題に挙げたのは27府県に上った。
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図1は
ジェネリック医薬品の使用割合の推移です。増え続ける医療費を抑えるために国が積極的にジェネリック医薬品の使用を推奨した結果、使用割合は、2005年9月(32.5%)から2016年9月(速報値79.0%)と大幅に増加しています。一方で、ジェネリック医薬品メーカーにおける耳を疑うような不正が発覚し、長期の業務停止命令が科せられる事例も相次いでいます。このような不祥事でジェネリック医薬品の普及が今後失速する懸念はないのでしょうか。ここでは、2社の事例を紹介します。
1)小林化工の場合
2021年2月9日、爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入した問題で、福井県は、国の承認制度を軽視したずさんな医薬品製造を組織的に行い、深刻な健康被害を引き起こしたとして、小林化工に対し、116日間の業務停止命令を出しました。少なくとも2005年から国が承認していない手順書に従い医薬品を製造しており、このことは社長も把握していたようです。また、作業員教育は口頭のみで、立ち入り調査に備えて虚偽の製造記録を作成し、1970年代の終わりごろからは出荷前の品質試験を一部行わず、結果を捏造するなど著しく順法意識が欠如していたようです。極めて悪質と言うほかありません。
2)日医工の場合
2021年3月3日、不適切な手順で医薬品を製造したとして、富山県は、日医工の富山第一工場の製造業務を32日間停止するように命じました。第一工場では2011年ごろから、製品の出荷前の品質試験で「不適合」と判定された際の記録を残さず、「適合」となるまで再試験したり、錠剤を粉砕して再製剤化したりするなど、国の承認外の不適切な手順で製造出荷していました。経営陣も黙認し、約10年に 渡って行われていたようです。
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このような悪質な不正はどのようにすれば防ぐことができるのでしょうか。立ち入り検査を無通告で行うのは当然だと思います。しかし、これだけで済む話ではないように思います。まず、思いつくのは製造記録などの作成に人を介在させないようなシステム(ハードウェア)の構築です。次に、そのシステムを運用するルール(ソフトウェア)作りです。最後に、どのような組織、階層にも追い詰められると保身のためには何でもする人間が一定数いるということを忘れてはなりません。管理職は傾聴力を高めて不正の芽が育たない職場環境の構築に努めなければならないのです。電子メールを送っただけで指示や命令を出したつもりになっていませんか。脚下照顧して、一歩ずつ着実に前進していきたいものです。
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図1.
後発医薬品の使用割合の推移(2005.9〜2021.9)
(出典:厚生労働省ホームページ)
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「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として為すべきことなのです。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。注1)〜3)
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注1)
「
過則勿憚改
(論語・学而編)
」は、原文の
「
子曰、君子不重則不威 。學則不固 。主忠信
。無友不如己者。過則憚改 。」(論語・学而編)から引用したもの。
原文の書き下しは、子曰く、「君子重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。過ちては則ち改むるに憚ること勿かれ。」となります。(出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))
注2)
「
天知、神知、我知、子知
(後漢書楊震伝)
」は、
原文の「至夜懷金十斤、以遺震。震曰、故人知君、君不知故人、何也。密曰、暮夜無知者。震曰、天知、神知、我知、子知、何謂無知。密愧而出。」から引用したもの。
原文の書き下しは、「夜に至り金十斤を懐にし、以って震に遺らんとす。震曰く、「故人君を知る、君故人を知らざるは、何んぞや」と。密曰く、「暮夜なれば知る者無し」と。震曰く、「天知る、神知る、我知る、子知る、何んぞ知るもの無しと謂うや」と。密愧じて出ず。(注:震 … 楊震。54〜124。後漢の政治家。密 … 王密。昌邑の長官。暮夜 … 夜中)」となります。(参考:Wikipedia「後漢書楊震伝」、
また、広辞苑によると、「後漢書は、二十四史の一つ。後漢の事跡を記した史書。本紀10巻、列伝80巻は南朝の宋の范曄(398〜445)の撰。432年頃成立。志30巻は晋の司馬彪の「続漢書」の志をそのまま採用した。その「東夷伝」には倭に関する記事がある。」とあります。)
注3)
「
天網恢恢,疏而不失(老子・第73章)
」は、原文の「勇於敢、則殺、勇於不敢、則活。此兩者或利或害。天之所惡、孰知其故。「是以聖人猶難之」。天之道不爭而善勝、不言而善應、不召而自來、■然而善謀。天網恢恢、疏而不失。」から引用したもの(■は糸偏に旧字の単で、「せん」、ゆっくりするの意)。
原文の書き下しは、「敢えてするに勇なれば則ち殺され、敢えてせざるに勇なれば則ち活く。此の兩つ者(ふたつは)或いは利あり或は害あり。 天の惡む所、孰か其の故を知らん。 是を以て聖人すら猶之を難しとす。 天の道は、爭わずして
而も
善く勝ち、言わずして而も善く應じ、召かずして
而も
自ら來たり、■然(のろのろ)として
而も
善く謀る。 天網は恢恢(ひろびろ)、疏(まばら)にして
而も
失はず。」となります。(参考:老子訳注(任継愈、坂田祥伸、武田秀夫)
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当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2022.2.8)
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38-3)天知,神知,我知,子知/三菱電機の場合
2021年7月1日
の徳島新聞は「
三菱電機が検査不正
」との見出しで、次のように報じています。
三菱電機が鉄道車両向け空調機器について、架空のデータを用いる不正な検査を行っていたことが29日、分かっ
た。不正は少なくとも35年以上にわたった疑いがあることが30日に判明。同社は鉄道車両のドア開閉やブレーキ
に使う空気圧縮機でも検査不正が判明したと30日発表した。
更に、
2021年12月24日
の徳島新聞は「
手続き軽視 やまぬ不祥事
」との見出しで、次のように報じています。
三菱電機の検査不正の「第2弾」となる調査報告書では新たな不祥事が判明し、品質証明で「問題が無ければよい」
と手続きを軽視する姿勢が改めて浮き彫りになった。検査を巡る不正は日立製作所の子会社でも発覚したばかりで
「悪しき慣習」との決別に日本の製造業全体で取り組めるのかどうかも問われる。
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検査不正の可能性のある鉄道車両用の空調機器の累計出荷は約8万4600台に上る。空気圧縮機で不正の可能性があるのは約1000台。三菱電機ではここ数年、検査や品質試験のデータ偽装が相次いでおり、製品への信頼低下は避けられそうにありません。
12月23日の特別委員会による記者会見では、委員から「規範意識が突出して低い」と、三菱電機の内向きな企業風土に対し、厳しい指摘が相次いだようです。10月の初回報告書に続く、今回の経過報告でも、更なる不正行為と、巧妙で悪質な手口が明らかになりました。
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「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として為すべきことなのです。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。注1)〜3)
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注1)
「
過則勿憚改
(論語・学而編)
」は、原文の
「
子曰、君子不重則不威 。學則不固 。主忠信
。無友不如己者。過則憚改 。」(論語・学而編)から引用したもの。
原文の書き下しは、子曰く、「君子重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。過ちては則ち改むるに憚ること勿かれ。」となります。(出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))
注2)
「
天知、神知、我知、子知
(後漢書楊震伝)
」は、
原文の「至夜懷金十斤、以遺震。震曰、故人知君、君不知故人、何也。密曰、暮夜無知者。震曰、天知、神知、我知、子知、何謂無知。密愧而出。」から引用したもの。
原文の書き下しは、「夜に至り金十斤を懐にし、以って震に遺らんとす。震曰く、「故人君を知る、君故人を知らざるは、何んぞや」と。密曰く、「暮夜なれば知る者無し」と。震曰く、「天知る、神知る、我知る、子知る、何んぞ知るもの無しと謂うや」と。密愧じて出ず。(注:震 … 楊震。54〜124。後漢の政治家。密 … 王密。昌邑の長官。暮夜 … 夜中)」となります。(参考:Wikipedia「後漢書楊震伝」、
また、広辞苑によると、「後漢書は、二十四史の一つ。後漢の事跡を記した史書。本紀10巻、列伝80巻は南朝の宋の范曄(398〜445)の撰。432年頃成立。志30巻は晋の司馬彪の「続漢書」の志をそのまま採用した。その「東夷伝」には倭に関する記事がある。」とあります。)
注3)
「
天網恢恢,疏而不失(老子・第73章)
」は、原文の「勇於敢、則殺、勇於不敢、則活。此兩者或利或害。天之所惡、孰知其故。「是以聖人猶難之」。天之道不爭而善勝、不言而善應、不召而自來、■然而善謀。天網恢恢、疏而不失。」から引用したもの(■は糸偏に旧字の単で、「せん」、ゆっくりするの意)。
原文の書き下しは、「敢えてするに勇なれば則ち殺され、敢えてせざるに勇なれば則ち活く。此の兩つ者(ふたつは)或いは利あり或は害あり。 天の惡む所、孰か其の故を知らん。 是を以て聖人すら猶之を難しとす。 天の道は、爭わずして
而も
善く勝ち、言わずして而も善く應じ、召かずして
而も
自ら來たり、■然(のろのろ)として
而も
善く謀る。 天網は恢恢(ひろびろ)、疏(まばら)にして
而も
失はず。」となります。(参考:老子訳注(任継愈、坂田祥伸、武田秀夫)
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当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2022.2.7)
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38-2)天知,神知,我知,子知/日本軽金属ホールディングスの場合
2021年5月18日
の徳島新聞は次のように報じています。
アルミメーカー国内2位の日本軽金属ホールディングスは17日、傘下の日本軽金属の名古屋工場で約25年にわたる
検査不正が発覚し、同工場の日本産業規格(JIS)認証を取消されたと発表した。2020年のJISの更新検査では不正
を隠蔽していた。
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不正は厚さ6.5o以上の熱処理されていない製品で1996年ごろから行われていたようです。このような大手メーカーによる法令違反は製品への信頼を揺るがしています。
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「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として為すべきことなのです。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。注1)〜3)
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注1)
「
過則勿憚改
(論語・学而編)
」は、原文の
「
子曰、君子不重則不威 。學則不固 。主忠信
。無友不如己者。過則憚改 。」(論語・学而編)から引用したもの。
原文の書き下しは、子曰く、「君子重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。過ちては則ち改むるに憚ること勿かれ。」となります。(出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))
注2)
「
天知、神知、我知、子知
(後漢書楊震伝)
」は、
原文の「至夜懷金十斤、以遺震。震曰、故人知君、君不知故人、何也。密曰、暮夜無知者。震曰、天知、神知、我知、子知、何謂無知。密愧而出。」から引用したもの。
原文の書き下しは、「夜に至り金十斤を懐にし、以って震に遺らんとす。震曰く、「故人君を知る、君故人を知らざるは、何んぞや」と。密曰く、「暮夜なれば知る者無し」と。震曰く、「天知る、神知る、我知る、子知る、何んぞ知るもの無しと謂うや」と。密愧じて出ず。(注:震 … 楊震。54〜124。後漢の政治家。密 … 王密。昌邑の長官。暮夜 … 夜中)」となります。(参考:Wikipedia「後漢書楊震伝」、
また、広辞苑によると、「後漢書は、二十四史の一つ。後漢の事跡を記した史書。本紀10巻、列伝80巻は南朝の宋の范曄(398〜445)の撰。432年頃成立。志30巻は晋の司馬彪の「続漢書」の志をそのまま採用した。その「東夷伝」には倭に関する記事がある。」とあります。)
注3)
「
天網恢恢,疏而不失(老子・第73章)
」は、原文の「勇於敢、則殺、勇於不敢、則活。此兩者或利或害。天之所惡、孰知其故。「是以聖人猶難之」。天之道不爭而善勝、不言而善應、不召而自來、■然而善謀。天網恢恢、疏而不失。」から引用したもの(■は糸偏に旧字の単で、「せん」、ゆっくりするの意)。
原文の書き下しは、「敢えてするに勇なれば則ち殺され、敢えてせざるに勇なれば則ち活く。此の兩つ者(ふたつは)或いは利あり或は害あり。 天の惡む所、孰か其の故を知らん。 是を以て聖人すら猶之を難しとす。 天の道は、爭わずして
而も
善く勝ち、言わずして而も善く應じ、召かずして
而も
自ら來たり、■然(のろのろ)として
而も
善く謀る。 天網は恢恢(ひろびろ)、疏(まばら)にして
而も
失はず。」となります。(参考:老子訳注(任継愈、坂田祥伸、武田秀夫)
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当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2022.2.7)
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38-1)天知,神知,我知,子知/日立金属の場合
2021年1月29日
の徳島新聞は次のように報じています。
日立金属は28日、自動車部材に使われる特殊鋼や磁石材料の検査不正問題で、特別調査委員会による報告書を公表
した。検査不正は、国内外の製造拠点で1980年代ごろから確認され、問題があった製品の納入先は1747社に上っ
た。不正は管理職の指示で行われ、前社長や役員も認識しており、組織ぐるみで常態化していた。
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顧客と取り決めた仕様を守らずに検査結果を書き換えたり、異なる手順で検査したりして不正を繰り返していたようです。この問題は2020年1月、親会社の日立製作所が安来市の工場での検査不正を記した投書を受け取り、その後、明らかになったもので、日立金属は2020年4月に不正の概要を発表しています。
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更に、
2021年12月23日
の徳島新聞は次のように報じています。
日立製作所子会社の自動車部品メーカー、日立アステモは22日、検査の不実施やデータ改ざんなどの不正があった
と発表した。山梨工場で製造するブレーキ部品関連が約5万7千件、福島工場のサスペンション部品の約1千万点で
確認した。不正は2000年ごろから今年10月まで約20年間続いていた。
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日立グループでは検査不正が続発しており、日立金属や日立化成(現昭和電工マテリアルズ)でも発覚しており、日本を代表する電機メーカーの信頼が問われています。山梨と福島、両工場とも社員の報告がきっかけで明るみになったようです。まだ、社内に不正を放置できない社員が残っていたようで、少し救われた感があります。
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「過ちを犯した場合には、ぐずぐずせず、すぐに改める」、このことは政治家に限ることなく、人として為すべきことなのです。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。注1)〜3)
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注1)
「
過則勿憚改
(論語・学而編)
」は、原文の
「
子曰、君子不重則不威 。學則不固 。主忠信
。無友不如己者。過則憚改 。」(論語・学而編)から引用したもの。
原文の書き下しは、子曰く、「君子重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。過ちては則ち改むるに憚ること勿かれ。」となります。(出典:わかりやすい論語・孟子(鎌田正))
注2)
「
天知、神知、我知、子知
(後漢書楊震伝)
」は、
原文の「至夜懷金十斤、以遺震。震曰、故人知君、君不知故人、何也。密曰、暮夜無知者。震曰、天知、神知、我知、子知、何謂無知。密愧而出。」から引用したもの。
原文の書き下しは、「夜に至り金十斤を懐にし、以って震に遺らんとす。震曰く、「故人君を知る、君故人を知らざるは、何んぞや」と。密曰く、「暮夜なれば知る者無し」と。震曰く、「天知る、神知る、我知る、子知る、何んぞ知るもの無しと謂うや」と。密愧じて出ず。(注:震 … 楊震。54〜124。後漢の政治家。密 … 王密。昌邑の長官。暮夜 … 夜中)」となります。(参考:Wikipedia「後漢書楊震伝」、
また、広辞苑によると、「後漢書は、二十四史の一つ。後漢の事跡を記した史書。本紀10巻、列伝80巻は南朝の宋の范曄(398〜445)の撰。432年頃成立。志30巻は晋の司馬彪の「続漢書」の志をそのまま採用した。その「東夷伝」には倭に関する記事がある。」とあります。)
注3)
「
天網恢恢,疏而不失(老子・第73章)
」は、原文の「勇於敢、則殺、勇於不敢、則活。此兩者或利或害。天之所惡、孰知其故。「是以聖人猶難之」。天之道不爭而善勝、不言而善應、不召而自來、■然而善謀。天網恢恢、疏而不失。」から引用したもの(■は糸偏に旧字の単で、「せん」、ゆっくりするの意)。
原文の書き下しは、「敢えてするに勇なれば則ち殺され、敢えてせざるに勇なれば則ち活く。此の兩つ者(ふたつは)或いは利あり或は害あり。 天の惡む所、孰か其の故を知らん。 是を以て聖人すら猶之を難しとす。 天の道は、爭わずして
而も
善く勝ち、言わずして而も善く應じ、召かずして
而も
自ら來たり、■然(のろのろ)として
而も
善く謀る。 天網は恢恢(ひろびろ)、疏(まばら)にして
而も
失はず。」となります。(参考:老子訳注(任継愈、坂田祥伸、武田秀夫)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。 (2022.2.7)
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38)天知,神知,我知,子知(後漢書・楊震伝)/天網恢恢,疏而不失(老子・第73章)
広辞苑によると、「後漢書は、二十四史の一つ。後漢の事跡を記した史書。本紀10巻、列伝80巻は南朝の宋の范曄(398〜445)の撰。432年頃成立。志30巻は晋の司馬彪の「続漢書」の志をそのまま採用した。その「東夷伝」には倭に関する記事がある。」とあります。
表題の前半「
天知、神知、我知、子知
(後漢書楊震伝)
」は、
原文の「至夜懷金十斤、以遺震。震曰、故人知君、君不知故人、何也。密曰、暮夜無知者。震曰、天知、神知、我知、子知、何謂無知。密愧而出。」から引用したもの。
原文の書き下しは、「夜に至り金十斤を懐にし、以って震に遺らんとす。震曰く、「故人君を知る、君故人を知らざるは、何んぞや」と。密曰く、「暮夜なれば知る者無し」と。震曰く、「天知る、神知る、我知る、子知る、何んぞ知るもの無しと謂うや」と。密愧じて出ず。(注:震 … 楊震。54〜124。後漢の政治家。密 … 王密。昌邑の長官。暮夜 … 夜中)」となります。(参考:Wikipedia「後漢書楊震伝」)
表題の後半「
天網恢恢,疏而不失(老子・第73章)
」は、原文の「勇於敢、則殺、勇於不敢、則活。此兩者或利或害。天之所惡、孰知其故。「是以聖人猶難之」。天之道不爭而善勝、不言而善應、不召而自來、■然而善謀。天網恢恢、疏而不失。」から引用したもの(■は糸偏に旧字の単で、「せん」、ゆっくりするの意)。
原文の書き下しは、「敢えてするに勇なれば則ち殺され、敢えてせざるに勇なれば則ち活く。此の兩つ者(ふたつは)或いは利あり或は害あり。 天の惡む所、孰か其の故を知らん。 是を以て聖人すら猶之を難しとす。 天の道は、爭わずして
而も
善く勝ち、言わずして而も善く應じ、召かずして
而も
自ら來たり、■然(のろのろ)として
而も
善く謀る。 天網は恢恢(ひろびろ)、疏(まばら)にして
而も
失はず。」となります。(参考:老子訳注(任継愈、坂田祥伸、武田秀夫)
「老子は、すべては自然にうまく配置されているのであり、人間はただ自然の配置に随順することができるだけであり、争うことがあってもいけない。することがあってもいけない。言うことがあってもいけない。そうであってこそ逆に利益を手にしうる、と考える。作為があれば、かえって不利な結果がもたらされる」
と解説されています。
二人の間だけの秘密であっても、それは、天も知り、神も知り、我も知り、相手も知っているので、いつかは他に漏れるものです。漏れないと思っていても、不正や悪事は、いつかは必ず世間の人に知られるようになります。隠したり、嘘をついたり、辻褄合わせをしても、作為がある秘密は必ず漏れるものと心得ておかなければなりません。改めるのを憚るとどのようになるのでしょうか。天罰覿面、悪事の報いはわが身に跳ね返ってくるのです。
図1は実質GDPと実質経済成長率の推移のグラフに、「改むるに憚ることなかれ」で採り上げたトピックスの起点になる年度を朱記したものです。
改めずに続けてきた結果、どのようになったのか、
本項では、これまで、「改むるに憚ることなかれ」で採り上げてきた具体的な事例
(
トピックス23)〜23-3)、35)〜35-17)、36)〜36-3))
などを中心に、随時、紹介したいと考えています。
因みに、労働災害が発生した場合、次に述べる刑事責任、民事責任、社会的責任並びに行政処分等への対応の責任が問われます。「そんな法律があるなんて知らなかった」は通用しないのです。
1)刑事責任
刑事責任とは、一定の違法行為に基づいて刑罰を受けなければならない法律上の地位のことで、災害が発生すると、労働基準監督署が発生状況や原因等の調査を行います。そして、労働安全衛生法違反の疑いがある場合、労働基準監督官は特別司法警察職員としての捜査を行い、結果によっては、実施行為者とともに事業者も送検されます。また、警察による業務上過失致死傷の違反の有無などについても捜査が行われ、労働基準監督機関及び警察機関から管轄の地方検察庁へ送致されます。そして、送致された事件は、担当検察官により起訴するかどうかについて聴取、調査などが行われます。
2)民事責任
民事責任とは、債務不履行又は不法行為による損害賠償責任のことで、労働災害の場合、災害によって被った労働者の身体、生命、健康などの損害について事業者に対して賠償請求できます。この際、最も多く問われているのは債務不履行(安全配慮義務違反)の問題です。即ち、事業者が安全管理に万全を尽くしていないために発生した災害については、労働安全に関する法令違反がなくても被災者等の利害関係者から安全配慮義務違反として損害賠償責任を問われることがあります。このため、安全配慮義務を果たすためには法定基準を守るだけではなく、災害を予見し、結果(災害)を回避することが可能な災害防止措置を講じなければならないのです。近年、対象は過労自殺、健康への配慮、セクハラ、パワハラへの対応等にも及んでいます。(参考:陸上自衛隊事件、川義事件)
3)社会的責任
例えば、事業場内で発生した災害の発生や危険物や有害物の発散などにより近隣住民に直接もしくは間接に損害を与えた場合、企業は経済的損失を抱えるだけでなく、被害を被った住民から厳しく責任を追及されます。ISO26000に規定されているCSR(企業の社会的責任)には、労働における安全衛生も重要な事項となっています。企業は、安全衛生対策に万全を期し、災害の未然防止に努めなければならないのです。
4)行政処分等への対応
労働基準監督署の災害調査時などにおいて、労働安全衛生法違反として、機械設備の使用停止命令、作業停止命令などの行政処分や法令違反の是正勧告を受けることがあります。また、建設業などでは、その災害を発生させた事業者は、許可を取り消されたり、公共工事の入札の参加が一定期間停止されることもあります。
図1.
実質GDPと実質経済成長率の推移(1956〜2018年)
(出典:本図は内閣府SNAサイトの「国民経済計算」を基に当事務所で作成、
「改むるに憚ることなかれ」で採り上げたトピックスの起点となった年度を朱記。)
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